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ペットの介護

04 02, 2012
先日の講座で、シニアペットの介護について、経験談を伺いました。
遠くからいらしてくださったSさん。聞きっぱなしではもったいないので、
承諾を得て、ここに載せさせていただきます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

16年間、パートナーとして私の人生に寄り添ってくれた、
2頭のゴールデンリトリバーについて「介護」の経験をしたということで、
お話させていただきます。


反省点などもありますので、これからの皆さんの参考にしていただければと思います。

今回は、長生きをして、最終的に寝たきりになった、
エスティーのことについてお話します。

エスティーはメス、
1993年生まれ2009年8月に16歳で亡くなりました。
2歳のときに8匹の子を出産、血が止まらなかったため
子宮摘出の手術をしました。

10歳以降の健康状態について


              
体格・・・徐々に食欲が減り、運動もしなくなったのでいくらか体重が減少、
     筋肉がやせ、骨が出て、老犬体型になりました。
     32キロ→28キロ→25キロ


目・・・・白内障は12歳くらいから見られたが、
     特に不自由はありませんでした。

歯・・・・歯石はいくらかありました。
     奥歯は何本かなかったが、
     前歯は抜けることなくありました。

耳・・・・慢性的な外耳炎でした。

10歳のときに腹部の腫瘍、右瞬膜腫瘍(悪性メラノーマ)摘出以外は
大きな病気はしませんでした。

10歳ごろから顔に白髪が目立つようになり、
あまり、運動も好まなくなりましたが、
亡くなる1年くらい前までは、
特に不自由なく過ごしていました。

晩年、喉に食べ物をつまらせ、
白目をむいて倒れたことが4~5回ありました。
亡くなる3ヶ月くらい前から立てなくなり、
寝たきりになりました。

性格等の変化について



歳をとると視力や聴力のおとろえで
周囲の異変を早めに知ることができなくなり、
神経質になったり、怒りっぽくなったりと
性格の変化が見られることもあると聞いていましたが、
あまり変化はありませんでした。

でもやはり、若いときほどはしゃいだりすることはなくなりました。

ただ、あとから思い当たるのは、目や耳の老化のせいで、
いくらか音に対する恐怖心があったようで、激しい雨の音や、
台所で調理している野菜を炒める音など、
自分の目に入らないところでする音に
反応してないていました。


実際に「寝たきり」になったときについて



亡くなる3ヶ月くらい前から、後ろ足2本が硬くピンと突っ張った状態になり
動かなくなったため、
自力で立ったり歩いたりができなくなりました。

散歩はもちろん、食事やトイレ、
寝返りも全部介助が必要になりました。

前足のほうにはハーネス、後ろ足のほうには、
腰のところに腰ひもの代わりに首輪をつけて、
食事、散歩のときは人が後ろ足の首輪を持ち上げ、
前足で自分の行きたい所に歩いていくかたちでした。

外に出ても、いつもトイレを済ませる土のところまで間に合わずに、
駐車場のアスファルトの上でおしっこをしてしまうので、
その後に水を流していましたが、
「臭いがしてくさい」とのクレームがあったので、
以後は手作りの「シビン」を持っていき
ご近所に迷惑がかからないようにしていました。

毛が少なくなって身体が骨ばっていたので、
洋服を着せていました。

横向きにか寝られないので、床ずれ防止のために
1時間に一回くらい身体をひっくり返し体位を変えたり、
頭や足のところにクッションを入れてみたりしました。

人間の介護の時もそうですが、
床との接触が多いと通気性が悪くなり、
床ずれになるので、骨ばったところなどに
手作りの小さなドーナツ枕を当てたりしていました。

私たちが外出して、いない時は、
長ざぶとんの上に防水シーツなどをひき、
オムツをあてて、おしっこが出てしまっても
なるべくエスティーが気まずい思いをしないようにしていました。

食事について



10歳くらいから「シニア用」のドッグフードに、
時々煮干や缶詰を混ぜるようにしてたべさせていたが、
早食いのためだんだんと、
すぐ吐き出してしまうようになりました。


ドッグフードをお湯でふやかし、
その中に缶詰等を混ぜるようにしました。

おやつでパンを食べることもありましたが、
何回か喉に詰まらせ呼吸ができずに倒れたことがあるので
1cmくらいにちぎった少量を何回かにわけて与えるようにしました。

カルシウム補給のために時々スキムミルクも与えていました。

一日一回の食事でしたが、いっぺんでは食べきれなくなったため、
同じ食事を何回かに分けて一日分の食事を取らせていました。

最後にちょっとだけ「りゅう」の話を・・・




同じくゴールデンリトルバーのりゅうは、
1995年生まれ、2006年に肥満腫の手術をし2008年11月に亡くなりました。

りゅうは寝込むことはなかったのですが、
13歳の11月、朝食をとった後、やけにおとなしかったので、
話しかけたりして様子をみていましたが、
おやつも水も口にしなくなり、
夕方にはお腹が倍くらいに膨らんでしまいました。
夜7時頃に、かかりつけではないお医者さんで診察していただいたところ、
「胃ねんてん」と言われました。

末端に血が行かなくなっている、点滴をして状態を良くしてから開腹してみますが、
心臓がもたないかもしれないとのことでした。

10時すぎの手術、11時に亡くなったとの連絡をもらいました。

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Sさんの手書きの原稿の字はとてもきれいで、
2頭の年表も添えられていました。



大切に育てられたことがしのばれます。

私はこの原稿を図書館でうっていたのですが、
Sさんがお話の最後に、
「エスティーとの生活がとても楽しかったので、
介護を辛いと思ったことはありません」と話されたのを思い出し、
思わず涙が出てしまいました。


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飼い主が病気などでどうしても
飼い続けられなくなったときのための
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矛盾したメッセージは×

10 02, 2010

矛盾したメッセージを与えていませんか?




今日はペットの精神に大きな影響を及ぼす
現象についてのお話しです。

その前に少し、人間に及ぼす
“相矛盾するメッセージ”
について触れたいと思います。

「ダブル・バインド(double bind)」という言葉があります。
「二重拘束」という意味です。

これは、相矛盾する二つのメッセージを受け取った者が、
行動不能に追い込まれた状態と言われています。

経験あるなあ、こういうの




例えば、子育て中のお母さんが
「男の子は外で元気に遊んでらっしゃい」と外に
送り出したとします。

その子は、それはもう元気一杯、
泥で汚れる、水に濡れる、
何でもあり!!
の状態でさんざん遊び、
いざ帰宅した所

「もう、またそんなに汚して!
洗濯するのは大変なのよ!
遊んでばかりいないで勉強もしなさい!」

と言われたら・・・・どうでしょうか?

あきらかに、このお母さんは
その子に対して
“相矛盾する二つのメッセージ”
出しています。

その子は
「元気に遊べと言われたから思い切り遊んだのにぃ。
本当は遊んではいけなかったの!?」という
“二重拘束”の混乱の状態
となります。


この状態が続くと、この子はどうなるでしょうか?

一生懸命に言うことを聞いたのに
今度はそれを叱られた。
もう、何が何だかわからないよ~

なんでオドオドしてるの?




その状態が長く続くと、
将来的には人の顔色を伺いながら機嫌を取るようになり、
言いたいことも言えずに
感情を抑圧してしまい、
どことなくオドオドしているような、
自然に振舞えないような人間に
育つ恐れがあります。

大人でも矛盾したことを言われたら嫌な気分になるのに、
感受性の強い子どもなら
尚更キツクて辛いでしょう。

もしこの「ダブル・バインド」が
知らず知らずペットに向いていたとしたら、どうでしょうか?

ペットは「飼い主」があってこそ、
「飼い主」の存在はとても大きなものと言えるでしょう。

ペットの精神に大きな影響を及ぼす、
科学的にも実証されている犬の例があります。

犬というのは叩かれたり蹴られたり、
もしくは何かで殴られたりしても、ある程度は我慢が出来る、
もしくは立ち向かっていくと言われています。

しかし、この「ダブル・バインド」の状況、
時には思い切り優しくして、
時には暴言、叩く、蹴る、殴るなどを
犬に対して交代交代で行うと、
その犬は精神病を発症すると言われています。

それほどまでにキツイ現象であると言われています。

躾けは躾けで時には厳しく接するが手を上げない、
遊ぶときはたくさん遊ぶ、撫でる、さする、触るなど・・・
適度な関係性が、ダブル・バインドではない良好な
メッセージとして良い関係を作り上げていくことになるのでしょう。



この項は、当法人の提携カウンセラー
オフィス・スウィニーの三木洋さんに
原稿を寄せていただきました。


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笑顔で、ごはん頂戴!!

09 07, 2010

存在を認めるということ




外国でのある実験のお話です。

同じ日に生まれた3匹のモルモットを
別々のケージに入れ
エサを与える時に

① 一匹には、機械仕掛けで時間になるとエサが自動的に出るようにした。
② 一匹には、エサを手に持って撫でてやりながら与えた。
③ 一匹には、エサを食べる時に弱い電気ショックを流しながら与えた。

3つのエサを与える状況で、
どのモルモットが最も成長したか?
という実験でした。

さて、一体どのモルモットが
一番すくすくと
成長したのでしょうか・・・・?

答えは、② ⇒ ③ ⇒ ① の順番でした。

無視よりまし?



あれ?③は電気ショックを流すのでしょ?
一番成長しないのでは?

ですが、答えは上記の通りです。
これは「刺激が与える存在の認知」という作用が働いて
いる為と言われています。

人間ももちろんそうですが、
動物というものはあらゆる刺激を通し
己の存在を認められている
という感覚があると、
それに伴って身体が成長していくと言われています。

まったく愛想もなく自動的にエサを与えられるよりかは、
多少痛い思いをしても刺激があったほうが
「存在を認められている」と感じ、
すくすくとは行かずとも、
順調に成長していくと言われています。

動物だって、食事は楽しく




エサを与える時に笑顔で与えると
すくすくと育ち、
飼い主を信頼します。

ただエサを与えているだけの場合、
身体は成長するでしょうが、
飼い主を信頼せず
懐くこともなくそっぽを向いてしまうように成長するかもしれません。

どんなに忙しくても
エサを与える時に思いっきり笑顔で
話しかけてあげると
もっとより良いペットとの関係性が生まれるということですね。


この項は、当法人の提携カウンセラー
オフィス・スウィニーの三木洋さんに
原稿を寄せていただきました。


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ペットにイライラ 感情を認める

08 17, 2010

「感情を認める」ということ



ペットにイライラ!!



ペットを飼うと良い時ばかりではありません。

思うようにならないときがいっぱいあります。

吠えてほしくないときに吠える。
壁をひっかく。
コードをかむ。
トイレじゃないところにソソウをする。
掃除したてのところにゲロをはく。

「いいえ、うちのコは躾がよいから
そんなことはありません」

今は確かに良い子かもしれませんが、
動物は、環境や状況が変わると、
思わぬ行動に出ることがあります。

たとえば、
兄弟で飼っていたのに、相棒が突然病死!!
・・・・とか・・・・・
いつも、餌をくれていたお母さんが、入院!!
・・・・とか・・・・・
環境の変化があると

夜中もなきっぱなし、
そこらじゅうにオシッコ

などということは、よくあります。

悪臭に疲れながら、世話をする



また、年老いて、おもらしをしたり、
病気によってよだれがダラダラ・・
などということもありうるので
ペットを飼う時は、
そういう、大変な時もあるのだということを
覚悟したうえで飼いましょう。


我慢して爆発!!



「こうして欲しいのにこうしてくれない」
「意志の疎通ができないもどかしさ」

飼い主が心地よくないと感じる出来事をペットが起こすと
イライラ、カチンとくるといった
「嫌な感覚」のスイッチが入り
怒鳴る、叩く、餌を与えない等の行動を
とってしまったことはありませんか?

これでは、ペットがその癖をやめない限り、
ペットの健康状態が改善しない限り
いつも嫌な感情を味わい続け
飼い主が慢性的にストレスを溜めてしまうかも。

自分の欲求に対してイライラや怒るといった感情を
持つことは、とても自然なことです。

大切なことは、その感じた感情を思い切って
自分の中で「認める」ということ。

心の中で
「怒っちゃいけない」
「嫌いになっちゃいけない」
「良い飼い主でいなきゃ」
という感覚がどこかにあると
我慢している分爆発してしまい、それが行動に出ます。

感情を認めよう



感情を認める・・・とは
それを素直に受け入れるということ。
ペットの存在は良いが、
行動はいけないという
「存在と行動は別」として認識するとよいでしょう。

感情を口に出す



怒る前や、手を出す前に
「私はこの子のこういう所が嫌いだ」
「こういう所がとても腹が立つ」と
思っている感情を口に出して言ってみましょう。
素直に認めてみましょう。
不思議なもので、嫌な感覚が薄らいでいくのを
感じることができると思いますよ。



この項は当法人の提携カウンセリングルーム
スウィーニーのセラピスト
三木洋さんの原稿を元にしています。
      ↓
http://sweeny.jp/index.html


一般社団法人 ペットと最後まで
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Author:ペットと最後まで
一般社団法人ペットと最後までひとり暮らしでもシニアでもイヌ・ネコと安心して暮らしたい。主に川崎・横浜・東京でペットオーナー(シニア世代)の交流を促進サポート。
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